はじめに
営業は「技術」でもあり「芸術」でもあります。時に戦略的に、時に情熱的に、お客様との信頼を築き、課題を解決しながらビジネスを成功へ導くことが求められます。しかし、多くの営業パーソンが「数字に追われる」「どうアプローチすればいいか分からない」といった悩みを抱えているのではないでしょうか。
私自身、この28年間の営業キャリアの中で、無数の失敗と試行錯誤を繰り返してきました。ある時は、やみくもに飛び込み営業をして成果が上がらず悩んだこともありますし、顧客の本当のニーズを見抜けずに貴重なチャンスを逃したこともあります。しかし、そんな経験を経て、たどり着いたのは「営業は努力と工夫で必ず結果を出せる仕事だ」という確信でした。
本マニュアルでは、私が28年間の営業経験を通じて培ってきた「営業力」を最大限に引き出すための実践的なテクニックや、明日から実際に行動に移せる具体的な手法を余すところなくお伝えします。さらに、営業活動に不可欠な「マインドセット」についても深く掘り下げていきます。営業活動における心の持ち方や、成功するための考え方は、技術と同じくらい重要な要素です。
本書を手にしたあなたが、これを読み終える頃には、自分の営業力に自信を持ち、次の日からの活動に具体的な変化をもたらすことができるでしょう。そして、目の前に広がる無限の可能性に対して、より大きな成果を上げる準備が整っているはずです。
さあ、今こそ一歩踏み出して、次のステージへ進む時です。
営業とは
営業とは単なる「モノを売る」仕事ではありません。むしろ、お客様のニーズを深く理解し、彼らの課題を解決するための最適なソリューションを提供することが真の営業活動です。営業という言葉の裏には、人間関係、信頼、価値提供という大きなテーマが隠されています。
では、営業とは何か?それは「人と人をつなぎ、価値を交換する活動」と言い換えることができます。商品やサービスを介して、お客様の生活やビジネスを向上させること、それが営業の本質です。目先の売上や契約を追い求めるだけではなく、お客様との長期的な関係を築き、信頼を得ることが重要なポイントです。
営業の世界では「売る」という行為が目立ちがちですが、実際には「聞く」ことが営業の鍵となります。お客様が何を求めているのか、どんな課題を抱えているのか、そして何が彼らの成功にとって重要なのかを理解することが、成功への第一歩です。そのためには、ただ商品やサービスの説明をするだけではなく、相手の話に耳を傾け、真のニーズを引き出すスキルが求められます。
営業活動においては、確かに数字や目標達成が重要です。しかし、売上を上げるためには、まずお客様にとっての価値を提供しなければなりません。お客様がその価値を感じた時、初めて「売る」という行為が成立します。営業とは単なる取引ではなく、価値と価値が交わる瞬間を創り出す芸術的な側面を持つ仕事なのです。
営業の本質は「お客様を成功に導くこと」です。成功したお客様が再びあなたを信頼し、さらなる取引へと繋がる。その繰り返しが、営業活動の循環を生み、より大きな成果をもたらします。
このマニュアルでは、そんな営業の本質に立ち返り、明日から実践できる具体的なテクニックを数多く紹介していきます。しかし、忘れてはならないのは、営業とは「お客様の成功が自分の成功を導く」という信念を持つことが、最も重要なポイントであるということです。
営業の種類
営業の種類 | 営業の手法 | 給与体系 |
新規開拓営業 | 飛び込み等して訪問 | 基本給➕インセンティブ |
既存顧客営業 | アポ取りして訪問 | 基本給➕インセンティブ |
ルート営業 | 日時・曜日固定で訪問 | 基本給➕賞与 |
営業の種類は大きく分けて3種類にわかれます。あなたのやっている営業はどれに当てはまるか一度よく理解してみましょう。上に行けばいくほど稼ぎは高く、下にいくほど稼ぎが低いイメージです。ちなみに当然な事ですが仕事の量についても比例しています。ちなみに著者は真ん中の既存顧客営業が営業するなら全てが盛り込まれていて一番稼ぎやすい営業だと思います。
営業する商品の理解
営業の種類 | 営業の手法 |
形ある物を販売する営業 | モノ売り(機能や性能に焦点を当て顧客が直接購入することを促進させる営業活動) |
サービスを販売する営業 | コト売り(体験や感動といった価値に焦点を当てたマーケティングや営業活動) |
自分自身が販売する商品について知識をつけるところのお話は割愛させていただきますが、今回は既に知識がついている前提でお話します。何かを販売する際に手法が間違ってると売れないし、一致してると売れます。上記にある通り大きく分けて二種類に分けられますが、しっかり理解しておきましょう」
営業ができる人とできない人
営業という仕事は、誰にでもできるように思われがちですが、実際には大きな差が生まれます。では、営業ができる人とできない人の違いは何でしょうか?その答えは、スキルや知識以上に「心構え」と「行動習慣」にあります。
1. お客様視点 vs 自己中心
営業ができる人は、常にお客様視点で物事を考えます。彼らは「この商品がどうお客様の問題を解決するか」「どのようにお客様に価値を提供できるか」を最優先に考えます。一方、営業ができない人は、売上やノルマに固執し、自分本位なアプローチをしがちです。結果的に、お客様の信頼を得ることができず、短期的な成果にとどまります。
2. 傾聴 vs 一方的な説明
営業ができる人は、話すよりも「聞く」ことを重要視します。お客様の悩みやニーズに耳を傾け、適切な解決策を提供する姿勢を持っています。逆に、営業ができない人は自社の商品の強みやメリットばかりを一方的に説明し、相手の話を十分に聞こうとしません。これでは、お客様が本当に求めているものを見逃してしまうのです。
3. 継続力 vs 一発屋
営業ができる人は、結果が出るまでのプロセスに根気強く取り組みます。すぐに成果が出なくても諦めず、定期的にフォローアップを行い、長期的な信頼関係を築いていきます。一方、営業ができない人は、一度の失敗で諦めたり、即座に結果を求めすぎる傾向があります。営業は一発勝負ではなく、継続的な努力と関係構築が肝心です。
4. 学び続ける姿勢 vs 固執する考え
営業ができる人は、常に学び続ける姿勢を持っています。市場の変化や新しいトレンドに敏感で、自分の営業手法を改善し続けます。研修やフィードバックを積極的に活用し、自分を高める努力を惜しみません。対照的に、営業ができない人は「自分はこれで十分だ」と思い込み、同じ方法に固執して成長を拒むことが多いです。
5. 前向きな失敗 vs ネガティブな思考
営業ができる人は、失敗を恐れず、むしろ失敗から学ぶことを大切にします。彼らは、失敗を成長の糧とし、次に活かすための工夫を重ねます。一方、営業ができない人は、失敗を過度に恐れ、失敗すること自体が悪いと考えがちです。失敗を避けるためにチャレンジをしない、あるいは失敗から学べない姿勢が、結果として成長を妨げます。
6. 感情のコントロール vs 感情的に左右される
営業ができる人は、感情をうまくコントロールし、冷静に状況を判断できます。たとえ厳しい局面に直面しても、感情的に流されず、お客様に対して常に一貫した対応を取ります。これに対して、営業ができない人は感情に振り回されやすく、失敗や不満が積み重なるとネガティブな態度が表に出てしまいがちです。こうした態度はお客様にも伝わり、結果的に信頼を損なうことになります。
上記の事をしっかり理解して下記の項目に進んでください
営業の具体的な手法(モノ売り)
ここからはモノ売りの手法について解説していきます。人が物を買う時には、それぞれタイプがあります。価値観というものです。世の中には3パターンの人しかいないと言われています。それを今から解説していきます。
- 視覚的なタイプ
- 機能的なタイプ
- 体感的なタイプ
上記3パターンしか存在しないと言われています。いや言い切れます。存在しないです。
タイプ別データ
タイプ | 内容 |
視覚的タイプ | 見た目やデザイン重視で商品買う人 |
機能的タイプ | 中身の機能や性能重視で買う人 |
体感的タイプ | 触ったり使ってみたり体感重視で買う人 |
上記3パターンを例にお話するとたとえば車を販売する営業マンだとします。
私は自分自身を分析してどのパターンかと言うと『視覚的タイプ』の人間ですが、
車など見に行くと
『この車の機能はどうとか・・』
『この車の性能はどうとか・・』
『まぁとにかく乗ってください』
『試乗してもいいですよっ』
とか全く興味ない事を淡々と言うこれがダメな営業マンです。
私なら刺さるフレーズは『カッコいいでしょー』とか『オシャレでしょう』とか『日本に3000台しかないカッコいい車ですよっ』とか連呼します。
要するに営業をかける前にざっくりでもいいので、相手がどのタイプなのか判断する必要があります。
それを判断する内容がヒアリングです。
ここでも解説が必要ですが『ヒアリング』というと尋問みたいになる人がいます。
話しかけられた一発目でわかります。『どういったお車お探しですか?』このフレーズを言うだけでアウトですね。ほっておいてくださいになりますね。
私なら
『あっちにも色々置いてるので良かったらどうぞっ』
『良かったらお子さん店舗のチャイルドルームでみておきましょうか?』
『店舗に無料で飲めるドリンクも置いてるてるのでゆっくりしていってくださいっ』
とかにします。ちょっと距離が近づいたりとか信用できそうな感じがしますよね。車は販売した事はないですが、自分なら声かけて少しづつ距離を縮めて行って相手からわざと話かけさせる様に持っていきます。
要するに相手が声をかけやすい状況を作りだす為には、どの様に声かけをしたらいいかを考えましょう。相手が声をかけてきたから教えただけよって状況ですね ※2.傾聴
そこから会話しながら少しずつヒアリングしていきます。
相手に配慮したり気を使ったりする事を心がけると自然と言葉もそういった言葉になります。その様に接する事で相手の警戒心がとけて心の壁も取れて信頼関係に繋がり商品が売れる様になりますので、しっかりと覚えて実践してみてください。
営業の具体的な手法(コト売り)
コト売りに関しても解説しておきます。近年『モノ売りからコト売りへ』営業の仕方を変換だっなんていう経営者が増えてますが、全く聞かなくていいです。私から言えば営業そのものをやった事ない人間がいってる戯言にしか聞こえません。課題解決型の営業とか価値提案型の営業とか説明されていますが、近年ではカタチのないサービスの提供の仕事が増えてきてるのでその様な風に言われているだけなのです。なのでここでは『モノ売り』のやり方ではサービス等の営業では実績は出せないことだけをまず理解してください。
ではコト売りはどうやっていけば売れるのかを説明します。コト売りにはまず絶対に必要なものが2つあります。
- ソリューションブランドとして認知される事
- 課題探知能力
あの人のあの会社の話なら聴いてみたいという状況を作り出すこと、この人のこの会社の課題は何なのか察知する能力です。
ここで気になった方がいらっしゃると思いますが、『認知される事は営業の仕事じゃないじゃない経営者の仕事でしょっ』その通りです。認知をさせる事もせずに営業にまる投げなのが、現在の多くの企業のやり方なのです。それぐらい『コト売り』は難しいということを理解しておいてください。
ただ抜け道があってこれは会社全体で取り組む必要がある内容ですが
- テレマーケティングを行いアポイントが取れた所に営業する
- ランディングページを製作して問い合わせがあった所に営業する
- 既存の顧客へ訪問し営業をする
見ず知らずの人が訪問してコンサル受けてもあまり耳に入らないですよね。最低でも聴く体制になってないと『コト売り』は成功しません。断言します。
後はヒアリングをして課題を探り提案するだけです。相手に配慮したり気を使ったりする事を心がけると自然と言葉もそういった言葉になります。その様に接する事で相手の警戒心がとけて心の壁も取れて信頼関係に繋がり商品が売れる様になりますので、しっかりと覚えて実践してみてください。
最後に
『モノ売り』『コト売り』営業の仕方は全く違います。現在やってる仕事の内容をしっかり理解して営業をしないといくら努力しても成果は出ないでしょう。これをみている方が内容をしっかり理解して日々の営業活動に活かしていただけると幸いです。
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